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歯ブラシの歴史

歯ブラシのルーツは「ようじ」だった

歯医者さん

歯磨きの習慣は相当昔から、あったと言われていますが、歯ブラシは、一体いつ出来たのでしょうか。また、その原型は一体どのようなものであったのでしょうか。

今の歯ブラシのようなブラシの毛が植え込まれたタイプの歯ブラシが発明されるまで、東洋の国々では「ようじ」を歯ブラシ代わりに使っていたようで、その「ようじ」は、インドが発祥と言われています。

日本には、538年の仏教伝来と一緒に伝わり、僧侶が身を清めて、仏前に礼拝する前に歯を磨いたことが、歯磨きの習慣の始まりと言われています。当然、その頃は、医学的な知識は無いので、世界各地の歯磨きの習慣は、宗教的な意味から始まったと考えられています。神仏に祈るときの宗教的儀式であったのです。

風味の良い樹木の小枝を「ようじ」にしてくわえ、口に良い香りを残すことが、歯ブラシの原型に発展していったと見られています。

一方、「ようじ」は、宗教的儀式とは別に、3千年前から使われ、その目的は、歯に挟まった食べ物の残りを取り除くことや、その他の目的にも使われていたようです。実用的な目的以外に、「ようじ」は装飾品として使われている時代もあったと見られています。

その後、歯ブラシの原型と見られる「ようじ」は、繊維質の多い木の棒を15センチくらいに切って、片方の端の繊維をほぐしブラシのような役目をさせて使われていった。アステカ族などの祖先は、古代中国やインドに見られる樹木を使い、歯茎に適度な刺激を与え、マッサージをしていたらしい。この使い方は、歯ブラシの最も重要な役割が、歯茎に刺激を与えることで、歯を磨くのはその次の役割であったので、非常に理に適っている使いでした。

日本では、江戸時代に、一般庶民に広く普及し、「ようじ」は全盛期を迎え、このまま、明治初期まで、「ようじ」の形で続いたということです。

西洋では、17世紀にほぼ、現代と同じ形の歯ブラシが作られたと言われていますが、利用価値が見出せなかったのか、18世紀になっても、まだ一般に広く普及しなかったそうです。「歯ブラシ」は、贅沢品で、ごく一部の貴族や、上流社会で使用されたにすぎなかったとされています。

それに対し、中国では歯ブラシの原型は、西洋の17世紀をはるかに早い、10世紀と見られています。

日本での、歯ブラシの誕生は、明治初期に、インドから伝わったものを真似て、作ったのが始まりでしたが、歯ブラシの呼称は使われず、材料名を使って「クジラようじ」と呼ばれていたと言います。

歯ブラシの名称が使われた最初の記録は、内国勧業博覧会の出品記録で、大阪盛業という会社が1980年(明治23年)に【歯刷子】(歯ブラシ)という名称で出品してからとなっています。

商品名として、「歯刷子」の名称がつけられたのは、ライオン社が発売した「萬歳歯刷子」が最初です。歯ブラシは製造されたものの、歯ブラシ自体への関心は薄く、歯の清掃用具として完全に位置づけられたのは、もう少し後になってからです。

西洋では、今の歯ブラシに近い、植毛歯ブラシは、18世紀後半に英国で作られたのが始まりといわれ、当初は、骨の柄に穴を開けて自然毛を針金で留めたものであったと言います。

時代は、飛んで、電動歯ブラシが、1960年代前半に普通の歯ブラシを使いこなせない子供や高齢者、身体に障害のある人向けに開発されたのですが、50年たった現代では、一般向けとしてのウェイトが高まっています。

そして2003年、「360°型歯ブラシ」という全く新しい概念の歯ブラシがベンチャー企業ビバテックによって、世界で初めて、商品化に成功しています。

歯垢の除去効果も非常に高いことが証明されているそうですが、まだまだ知られていないようです。おそらく、これ以上の進化はないのではと思われます。

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