虫歯の原因を考えたときに最初に思い浮かぶのは、食生活がいけないのではということではないでしょうか。
特にチョコレートなどの甘いお菓子を食べると虫歯になると幼いころに言われた記憶がある方も多いことでしょう。
甘いお菓子に多く含まれている糖分は、口内で酸となって歯の表面を溶かしてしまうからです。
でも糖分はお菓子だけでなく様々な食品に含まれていますし、虫歯になるからといって全てを断つというのも現実的ではありません。
そもそも毎日健康に過ごしていくためにも一定量は必要ですからね。では、どうすれば良いのでしょうか?
一番大切なのは食べ物のカスを長時間口腔内に放置しないことなのです。
つまり食べたらすぐに歯磨きをするという習慣が大切になります。
反面、いつもお菓子などをいつでも口にしているような食生活では虫歯になりやすい状況を自ら作り出していることになるのです。
そして、食べたらすぐに歯磨きをするによって口腔内を清潔に保つことも大切なのです。
また良く噛んで食べることも重要です。
良く噛むと唾液がたくさん分泌されるのですが、この唾液には口内の酸性度を下げてくれる役割を持つ成分が含まれています。
まとめると、良く噛む、だらだら食べ物を口に入れることを止める、食後の歯磨きをこまめにする、の3つを守る食生活を送ると良いということになります。
同じように甘い物をたくさん食べても、虫歯になりやすい人となりにくい人がいます。何だか不公平な気もしますね。
でも、両者の違いはどこにあるかと調べてみると、歯磨きの時にブラッシングを丁寧にしているかどうかという点が浮かび上がってきます。
みなさんは十分に時間をかけて丁寧に行っていると胸を張って言えますか?多くの人は、忙しくてサッと簡単に済ませてしまっているのではないでしょうか。
でも、特に歯と歯の隙間や、歯と歯茎の間にはプラーク(歯垢)が溜まりがちです。
この部分は非常に磨き残しが多い部分としても知られています。それは歯ブラシの先が届きにくい部分だからです。
しかし、そのままプラークが残ったままにしておくとやがて虫歯の原因となってしまいます。
「必ず毎食後に歯磨きをしているのに、なぜか虫歯になってしまう」、といった場合の多くは、ブラッシング不足が考えられます。
ブラッシング不足が思い当たる人は、今後歯の1本1本丁寧に小刻みに磨くようにし、プラークをできるだけ残さないように心掛けると良いでしょう。
また、虫歯の原因となる磨き残しを無くすためには、ヘッド部分がコンパクトなタイプの歯ブラシを選ぶことも大切ですよ。
実はストレスと虫歯には大きな関係があることをご存じでしょうか?
人はストレスを感じると唾液が分泌しにくくなってしまうというデータがあります。
みなさんも、緊張したときなど、お口の中の渇きを感じたことはありませんか?
これは唾液の分泌を司る副交感神経がうまく働かなくなってしまうからなんですね。
唾液は口の中で酸を中和してくれる大切な役割を持っています。
普段はこのおかげでお口の中のPHバランスが保たれている状態なのです。
でも、唾液が少なくなると十分に酸を中和できなくなるので、常に酸性に傾いて虫歯になりやすくなってしまうのです。
ストレスが原因で虫歯になるのは、このようなメカニズムが働くからなんですね。
これには、普段からおおらかに物ごとを考え、イライラや不満を貯めすぎないことが一番の対策になります。
でも、ストレスを全て取り除くというのは、現代社会で生きていく上ではほぼ不可能なことですよね?それでも、あきらめる必要はありません。
例えば、休憩時にノンシュガーのガムを噛んで唾液の分泌を意図的に促したり、コマメにお茶などの水分を取ってカラカラになった口の中を潤すことをオススメします。
こうすれば、ストレスが原因の虫歯対策になるだけでなく、気分もリフレッシュできて一石二鳥ですよ。